太陽光発電所のフェンスについて

太陽光発電用のフェンスについてお悩みの方も多いようです。 発電に直接関係ないのに1mあたり1万円弱しますし、 土地が狭ければパネルに影を作る原因にもなります。 そもそもこのフェンス、本当に必要なのでしょうか?

1.太陽光発電所とフェンスが必要な理由

太陽光発電向けのフェンスを設置する理由は主に以下の3点です。

    • 法律で決まっているため

50kW以上の太陽光発電所は電力設備技術基準の解釈の38条によって、 人が立ち入る可能性のある場所において構内に立ち入らないよう 柵または塀を設けるよう規定がされています。 しかし、50kW未満の低圧連系の場合は この規定に当てはまりませんので、法的にフェンスは不要です。 電力会社から柵を設けるように言わるケースも有りますが、 これは電力会社の約款によるものです。 この約款では契約ごとに電力契約事に敷地境界が はっきりさせるように書いてあります。 とはいえ分譲住宅の敷地境界に必ず柵があるかと いえば・・・ありませんよね? この理屈でブロック塀を並べて敷地境界とした事例もあるようです。

    • 防犯対策および保険加入のため

太陽光発電所の4大リスクは火災、落雷、いたずら、盗難となります。 いたずらは人間より鳥によるものが多いそうなので、 リスクに対するフェンスの役目は専ら盗難を防ぐためとなります。 しかし、盗難を完全に防ぐフェンスを太陽光発電所に 設置するのは事実上不可能ですから、ある程度フェンスで リスクを下げ、あとは保険でカバーするのが現実的な対応策でしょう 太陽光発電所にかける保険は火災保険となるため、 盗難に対する保険はオプションとなります。 このオプションを付ける際には、フェンスの高さや 防犯カメラの有無など保険会社からの質問に 回答した後、保険料が決定されます。 国内大手保険会社5社に問い合わせた所、 基本的には以下の条件のもと、総合的な判断と なっているとの回答でした。

      • フェンスの有無のみで盗難の付帯の可否が決まることはない
      • 総合的に見てフェンスをつけなければ盗難が付帯出来ないことはある
      • 保険料率の算定に防犯カメラやフェンスの仕様が影響する事はある
      • 人通りが少なく車が侵入しやすい場所は盗難リスクが高い

フェンスは保険で盗難のオプションを付帯させる条件として 必須ではありませんが、実際に盗まれれば売電は しばらく止まりますし、保険料も上がります。 義務ではないとはいえ、つけない理由が見当たりません。

    • 近隣の子供の侵入による事故を防ぐため

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今まで何もなかった空き地に突如、太陽光発電所が 現れたとしたら、子供なら必ず興味を持ちますよね。 光り輝く太陽光パネルを目の前にして、 やんちゃな彼らがおとなしくしているとは思えません。 中には棒や石で攻撃を仕掛けてくる子供もいるかもしれません。 少なくともうちの長男、次男なら必ずやります(笑) それより更に恐ろしいのが事故のリスク。 人間の体は電圧が100Vもあれば必ず感電し、 10mAの電流で筋肉が確実に制御不能となります。 人体の抵抗値は皮膚の状態によりますが、 概ね2,000 Ω〜4,000 Ω程度。 もし裸足で100Vがかかっている電線を触ったとしたら 体に流れる電流は20〜40mAとなる計算です。 もちろん太陽光発電のケーブルは 全て絶縁されていますし、コネクタの通電部も そう簡単には触れられない構造となっています。 しかし、子育ての経験がある方なら誰もが 同意して頂けると思いますが、彼らは常に我々の 想像の斜め上をいく行動をします。 勝手に敷地内に入ってきた子供が、 妙なイタズラをした上に感電したとなれば、 法的にその責任の所在を問われることは少ないと思いますが、 社会的にはどうなるか。 朝の番組のコメンテーターを中心に感情論で 叩かれる姿が容易に想像できませんか? 子供が近所にいるようなところであれば必ず 何らかの対策をしたいところです。

2.太陽光発電所のフェンスの事例と価格帯

太陽光発電所のフェンスを大まかにわけると、 以下の三段階に分けられます。

    • とりあえずあれば良いという方向けの柵

最低限何らかの対応をしておきたいという方は、 小動物向けのアニマルフェンスを使うケースが多くみられます。 人間の侵入を阻む事は難しいですが、とりあえず侵入するなという 意思表示にはなりますね また、獣向けの電気柵を利用する方も多いようです。 こちらは柵というよりワイヤですね。常にワイヤには 高電圧がかかっていて、獣が地面に立った状態で触れると 電流が流れ感電する仕組みとなっています。 スクリーンショット 2013 09 25 18 50 21th


余談ですが頭のいい猿はワイヤに 直接飛び移るので感電しないのだとか。 これは電線の止まるカラスが感電しないのと同じ理屈です。 ワイヤを電源につないだものと地面につないだものを 交互に配置すればこの猿も防げるのですが、販売店さんいわく あまりそこまで考えてくれるユーザーさんは少ないのだそうです。

    • 人の侵入を防ぐためのフェンス

こちらは太陽光発電ムラ仲間のピッピさんも採用しているもの。 現場の状況にもよりますが、施工費ならびに税込みで 有刺鉄線付き高さ1.8mのものを3発電所分まとめて やることで4,500/mほどにして頂いたそうです。 (注:群馬県、埼玉県での設置事例です。地域差があります) 2013 08 26 15 42 05th

本来はシカやなどの大型の獣対策に 使われているものですが当然、人間が素手で壊すのは不可能です。 また、網目が粗い分フェンスによって遮光されることも ほとんどありません。 こちらのフェンスはピッピさんが交渉してくださった結果、 各太陽光発電ムラのサイト経由であれば上記の価格で対応して 頂ける事になりました。 お見積り、お問い合わせをしたい方はフォームからご連絡ください。 特に難しい工事でもないので、資材のみ発注して 自分での施工をする方もいます。 もちろん資材のみの販売も対応可能です。 この際は3,600円/m程度になるようです。

    • 見た目も内容もしっかりとしたフェンス

私たち投資する側から見れば、人の侵入の阻害さえ してくれれば十分なフェンス。 でも施工店さんから見ると材料費を 削った印象が拭えないため、やはり従来の かなりしっかりしたフェンスを付けたがることが多いようです。 また、ある程度売電を行った後に発電所を転売するとすれば、 見た目がいいに越したこともありません。 これは中古アパートのリフォーム転売と同様ですね。 この手のしっかりしたフェンスになると1万円/mを 超えることも出てきます。しかし50kWレベルだと 使用する量は約100m。金額にすると差額は数十万円です。 この数十万円の言わば「お化粧代」が高いか安いかは 転売する可能性があるか否かにかかっています。 20年間の所有には当然、リスクも有りますので短期転売で リスク回避をするのも一つの考え方ですよね。 そこで私と私の仲間内で知る限り、一番上のグレードのフェンスを 一番安いものをご紹介します。経験も豊富な業者さんなのでまず 間違いはありません。 ご質問や御見積依頼は直接メールを頂くか連絡フォームからご連絡下さい

門扉W900

こちらが門扉になります。 以下、30m×20m(182坪)設置した時の価格を書いておきます。


H900

高さ800mmフェンス 50kW参考価格560,000円(税抜)


H1800


高さ1500mm 50kW参考価格752,000円(税抜) 高さ1800mm 50kW参考価格862,000円(税抜)


H1800+400外忍び返し

高さ1800mm+400mm忍び返し 50kW参考価格1,062,000円(税抜)

以下、注意書きです

●単価は 1mあたりのお値段になっております。 ●50KW の参考は 30m×20mの長方形の場合です。 ●門扉は含みません。片開きのW900で40,000- 両開きのW3000で100,000-程度です。 ● 急勾配地、不整地などでは単価が変動します。 ●特殊大型門扉の設計も行っておりますので、注文頂ければ生産可能です。 ご質問や御見積依頼は 太陽光発電ムラ市場へお願いいたします。

3.施工業者の皆さまへ

太陽光発電ムラでご紹介する資材は、ご覧のとおり施工店様の外注価格と同じ又は安いレベルのものとなっています。1MW以上の設備であれば値引きの可能性も出てきますが、基本的には個人でも法人でも価格は変わりません。予めご了承下さい。

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