太陽光パネルとシックスナイン



シースルー太陽電池

 

50kW太陽光発電所に初めて興味を持った時に
取り寄せた業者さんの資料に書いてあったのが
その会社のパネルはシックスナインではなく
ナインナインを使うということ。

シックスナイン、ナインナインとは純度を表します。
シックスナインなら99.9999%、
ナインナインなら99.9999999%です。

このように前の数字が9の数を表しています。
通常であればシックスナインは6N、
ナインナインは9Nと省略します。

 

太陽光パネルがこれだけメジャーになるまでは
シリコンといえば半導体回路用のシリコンでした。
純度は何とイレブンナイン!

 

・・・と言われてもピンと来ないですよね。

 

シックスナインなら百万分の1
イレブンナインなら千億分の1

 

・・・まだピンと来ないですよね。

 

例えば百万人というと仙台市ほど。
では1千億人というと・・・そんな都市はもちろんありません。

それどころか地球の歴史の中で、人類および人類に近い種の
存在した人口?を全て足しあわせても100億人しかいないそうです。
そう考えてみると今の人類の70億人という数字が
いかに恐ろしい数字かを改めて理解出来ます。

 

話を元に戻します。

太陽光パネルに使うグレードのシリコンであれば
6Nで良ければよかったものを、昔は通常の半導体に対し
太陽光パネルの生産量が極端に少なかったので
11Nのシリコンを使ってパネルを作っていました。

太陽光パネルが量産されるようになったことで
この無駄がなくなり、価格低下の要因の一つとなりました。

 

ここで疑問になるのは9Nをわざわざ作った所で
6Nに比べて効果が高いのかということと、
ならびに9Nを作るくらいなら素直に量産されている
11Nを作ったほうがいいのではないかということ。

メーカーさんに聞いてみましたが、営業の方だったので
その点はよくわからないとのことでした。
誰か真相をご存じの方がいらしたら教えて下さい。

 

写真は先日のPV JAPANで展示されていた
シースルータイプの太陽光パネルです。
今回、話題にしたメーカーさんとは全く関係はありません。

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2 Comments

  1. bigfield said:

    >誰か真相をご存じの方がいらしたら教えて下さい。

    太陽電池や半導体を作るシリコン・インゴットの製造は、ご存じの通り純度が高ければ高いほどコストが高くつきます。

    純度が二桁違うと、1~2桁違うかは分かりませんがコストもかなり異なると思います。

    では、二桁純度が高いシリコンを太陽電池で使うと出力が2桁上がるかと言えば、残念ながらそんなことはありません。せいぜい1~2%といった所ではないでしょうか。

    逆に、純度の低いシリコン・インゴットからウェファを作り、微細加工を行って回路パターンを作ると、結晶構造の欠陥が多すぎてサブミクロン・オーダーのLSIではまったく使い物にならないでしょう。

    そんな訳で、現在では純度(=コスト)の高いシリコンを半導体に、純度がそれほど高くない低コストのシリコンを太陽電池にと、適切なコストに応じて使い分けるようになったのだと想像します。

    昔取った杵柄から推測ですが、ご参考まで。

    • 太陽王子 said:

      ありがとうございます。

      わからなかったのは9Nなんて中途半端な純度の物を
      他で使う機会はあるのかと言う点なんです。

      そんな需要があるのでしょうか(^_^;)

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