メルマガの読者さんからパネルメーカーの倒産と設備認定の関係についてご質問を頂きました。以前にも同じようなご質問を頂いたことがあるので共有させていただきますね。
初めまして、◯◯県在住のTと申します。
いつもメルマガを楽しみに拝見させて戴いております。
太陽光発電を真剣に考えております。用地などを探しまくっている
状態ですが、最近、インターネットで投資リスクについて色々と
調べていたところ、ソーラーパネルの製造会社が倒産した場合に
以下 抜粋
売電をする際、設置された太陽光発電システムの部材はすべて、
設備認定を受けたものでなければなりません。
しかし、設備認定を受けるためには、メーカーが保証を行える
状態である必要があるのです。
これは国内メーカーでも海外メーカーでも同じことが言えます
が、メーカーが倒産し、太陽光発電事業から完全に撤退し、保
証もできない、となってしまった場合、保証ができないことが
確定した時点から、設備認定が取り消されてしまい、売電がで
きなくなってしまいます。
上記のような内容の記事が幾つかアップされていましたが
実際のところはどうなのでしょうか?
以上ですが是非 ご意見をお聞かせ下さい。
よろしくお願いします。
以下、私からの返信です。
ご連絡ありがとうございました。
結論から申し上げますと、ちょっと極端な意見だと思います。
FIT開始時に経産省から出たパブリックコメントの回答の
2.買取対象となるための設備の認定に関する事項
設備認定要件全般 番号70(32ページ)
を御覧ください。
意見内容
メンテナンス体制が変更となった場合、変更申請が必要か?メーカー等が倒産しメンテナンス体制が消滅した場合、 設備認定は取り消されるか?
考え方
メンテナンス体制が変更となった場合には変更の認定を受けることが 必要です。またメーカー等が倒産しメンテナンス体制が消滅した場合 には、設置者自ら又は他の者に当該メンテナンスを行う体制を整える 必要があり、できない場合には認定の取消対象となりえます。
となっています。
以下は私見です。
高圧、特別高圧の設備認定を受ける場合はメンテナンス体制図を提出することになっています。ここではパネルメーカーを書く必要はないため、メンテナンス体制図中のパネルのメンテナンス担当も自社で認定を受けることが可能です。メンテナンス担当となる会社に特に規定はありません。
これが低圧の場合はパネルメーカーからメンテナンス体制図が事前に登録されているため、メンテナンス体制図を添付する必要がありません。
もし、パネルメーカーが倒産した際には、メンテナンス体制の変更を求められる可能性はありますが、メンテナンス担当会社がパネルメーカーでなければならない可能性は非常に低いと思います。
また、パネルメーカーが倒産した際に、各地方の経産局が一斉に発電事業者に対してメンテナンス体制図の変更を要請し、応じない場合には認定取り消しまで求める事は非常に手間がかかるため、想像しづらいところがあります。
太陽光発電事業は、最終的には電力会社と発電事業者の電力売買契約となりますので、一度認定を受けた発電所に対し、経産局がそこまで介入することはないと考えます。また、電力会社も自社の所有する電力系統に影響を与えらる可能性はほとんどないため、各太陽光発電事業者のパネルの種類にはほとんど興味はありません。
本当に気にするべきはメンテナンスがいい加減になった際に、系統に悪影響を与える可能性のあるパワコンのメーカーについてだと私は考えています。
以上私見ですが何かのお役に立てば幸いです。